おけいこの日記

ここは、日本最底辺。

朝食。

残りでした。


制度がなくなって、御方様の年金で、一族は暮らしていたようだった。
御方様は廃嫡にショックを受けたそうで、蓄えをすることにしたみたいだった。
神隠しの山でこの頃、この一帯は有名になった。
御方様の同腹の身内が毎回御方様が手紙に一万円入れて送ってくれていたから、
よつ国の困窮の噂を聞いて、弟御が御方様にあいに行くと、
身ぐるみはがされたという話だった。
私の父は、現代で言う介護士みたいな感じで、寝ているばかりの御方様の
身の回りを整えて毎日過ごしたそうだった。
たかおうと前の娘では、整い方が違うと奥方は言っていたみたい。


私は、言語の獲得が早かった。
赤ん坊で生まれてすぐに父に抱かれていると、
歌いだしたくなる位心地よかったのだ。
父にそっくりの抱き心地の男の子も私の世話でしばしば来た。
この男の子には、ペロペロ口をなめられた。
犬の子みたいだった。
ある日、男の子が欲情したみたいで、チューをしながら、
わたしのおしもに指を差し込んでしまった。
私は、陰部が痛むので、えんえん泣いた。
父が帰宅して、痛い痛いと言って、泣く私をなだめた。
事情を息子から聞いた、父は、私と息子が二度と合わないように
息子を私から隔離してしまった。
兄がいたはずだったが、母違いのため、遺伝的な観点からか、
兄は、いとこと、言われて、育った。
この兄とは、父が急死してから、偶然にも出会うことはなかった。
母は、兄と私が愛情関係にあることに怒りを覚えたようだった。
女としての嫉妬心もあったように感じた。
兄からの虐待を受けた後、
汚い子、こんな子、と言って、それ以降、折檻を加えられることになった。
父には、ハンドパワーがあって、啓示を受けるので、
それが救いとなっていたそうだ。
私が生まれる前に、瑞兆が出たと言って、周囲に言いまわっていた。
とんちゃんハウスに移されてから、党の関係者が処分するようにと、
説得に来たが、父は、瑞兆を消すことになるからといって、
とにかく金銭を集めて、朝鮮人医師のもとに金を持って行った。
私は一族を救う、瑞兆になることになるのかどうか、神のみぞ知る。


なな!